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先日、兵庫県多可町において、シカやイノシシ用のオリに誤って入ったクマが「錯誤捕獲」とされ、必要な捕獲許可がなかったためにそのまま山に放獣されたというニュースが大きく報じられました。
この対応については、SNS等でも「住民の安全はどうなるのか」「なぜ危険な野生動物をわざわざ逃がすのか」という不安や憤りの声がある一方で、「法律に従った適切な対応だ」という意見もあり、様々な議論が交わされています。
私自身、この問題については、単に現場の判断を批判したり擁護したりするだけで終わらせてはならないと考えています。ここには、現行の「鳥獣保護管理法」というルールと、地域住民の安全を守る現場の切実な声との間に、大きな乖離(制度の隙間)が存在しているからです。
実は、私の地元である神戸市北区道場町でも、今月11日に市内で初めてとなるツキノワグマの出没が確認されたばかりです。現在も捕獲檻の設置やセンサーカメラの増設など厳重な警戒が続いていますが、お隣の西宮市名塩地区でも目撃情報が相次いでおり、クマの脅威はもはや遠い地域だけの話ではなく、私たちのすぐ身近にある現実の課題となっています。
今回の多可町の事例では、町は県と事前に協議を行っていたものの、実際の人的被害等が確認されていなかったため、法律上必要な捕獲許可の申請には至っていませんでした。その結果、オリにかかったクマをルールに従って「元の場所に放獣」せざるを得なかったというのが、行政の実務上の経緯です。
しかし、住民の皆様の命と平穏な暮らしを守る政治の責任から考えたとき、「ルールだから仕方がない」「実害が出てからでないと対応できない」という硬直化した仕組みをこのまま放置して良いのでしょうか。
私は、大学で仏教を学び、「佛心(敬う心)」を自身の座右の銘としています。自然の恵みに感謝し、野生の命を尊ぶ「和の心」は、日本人が古来より大切にしてきた美しい精神です。しかし、それと同時に、人命と住民の安全を守ることは、政治における「最優先の責任」です。
外側から単にアラ探しや批判をするのは評論家の仕事です。私たち実務家に問われているのは、こうした「現場が板挟みになる不備」に対して、具体的にどう仕組みをアップデートするかという提案です。
例えば、
- 捕獲許可プロセスの迅速化・柔軟化:近隣での目撃情報や出没頻度を踏まえ、実害が発生する前であっても速やかに広域的・包括的な捕獲許可を申請・発行できる基準の策定。
- 「錯誤捕獲」時の緊急対応ガイドラインの整備:想定外の捕獲であっても、近隣に民家や通学路があるなど住民への危険性が高い場合は、一度安全な場所に一時収容・隔離し、その間に特例的な行政手続きを行えるような法改正やルールの見直し。
これらのような、現実的かつ実務的な対策を進めることこそが、住民の安心・安全と、法秩序の維持、そして自然との共生を両立させる唯一の道であると考えます。
国や県、そして各自治体がより密接に連携し、この「制度の隙間」を埋めるための実務的な対話と議論を、私自身も政治活動を通じて強く後押ししてまいります。
まずは地元の皆様、道場町周辺をはじめ山林に近い地域の方は、引き続き夕方から早朝の外出を控えるなど、十分にご注意ください。
(ニュース記事URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/b9a7dc29dd8accc9ed9ddb69707084b928a9d7e6 )